エメラルド
エメラルドはアクアマリンと同じ組成で出来ています。「アクアマリン?色が全然違う」と思うかもしれませんが、これにはちゃんとした理由があります。 組成は同じですが、エメラルドには、クロムやパナジウムがドーパント(不純物)として混ざっており、 これがエメラルドの天然の証となっています。
エメラルドの比重、屈折率
【比重】2.6-2.8 【硬度】7.5-8 【屈折率】1.577-1.583
エメラルドは、内部に不純物が少なく、大きな欠け・傷が無く、さらに明るく濃い緑色の物が最上級とされてます。
天然で良質なエメラルドは数が少ないため、買取業者の間でもかなりの高額査定が期待できます。
ただし、天然の物に良質なものがほとんど存在しない為、傷や「不純物」が多くある物も宝石として 流通される事が一般的に認められており、その場合はオイルや樹脂に浸すなど科学的な処理を施して 傷を少なくしたり、石の硬度を上げたりしています。鑑定書に「無処理、ノンオイル」などのことわりが記載されていない場合は、この手の処理を施してあると考えても差し支えないでしょう。
どこで採れる?
世界で産出国は下記の通りで、コロンビアが大半を占めています。 他には、パキスタンでも産出されているという報告があります。
1位 60% コロンビア
2位 15% ザンビア
3位 12% ブラジル
4位 4% ロシア
5位 3% ジンパブエ
6位 3% マダガスカル
どこの国の物かは、熟練した鑑定士さえも見ただけでは判別が付かず、各鑑定機関に出して 内包物の入り方を見て判断されると言われてます。 中では、コロンビア産のエメラルドは比較的分かりやすいと言われており、内包物に気体・液体・固体が見受けられます。
時代を超えて愛される
少し歴史の豆知識を紹介させて頂きますと、エメラルドは、古代エジプトのクレオパトラも愛用し、地位と権力の象徴と言われております。 ちなみにローマ帝国時代では、ダイヤ、真珠に続く第三の宝石とも呼ばれており、ローマ遺跡からはよくエメラルド製品が発掘されています。