宝石の保管方法
ジュエリー(宝飾品)は購入した後、しっかりと保管することが大切です。
しかし、宝石を購入する人で意外と保管方法を知らない人がいます。
保管の仕方が悪いと宝石が傷ついてしまったり、輝きが失われたりしてしまいます。
大切なジュエリーを末永く保存するために正しい保管方法を学んで下さい。
将来、宝石を買い取ってもらうときもきれいにしてほいた方が、高額で買い取ってもらえる可能性が高まります。
また娘や孫、に譲る場合もきれいにしておいた方が良いですね。
ここでは宝石の保管方法について説明します。
異なる宝石は分けて保管する
宝石を保管するとき異なる宝石を同じジュエリーボックスにしまっていませんか。
その保管方法は危険です。
宝石の強度にはモース硬度と靭性(じんせい)があります。モース硬度はこすりつけたときにキズがつくかどうかという基準で、靭性は衝撃に強いかどうかの基準です。
例えば、ダイヤモンドは世界で最も硬い鉱物だと言われていますがそれはモース硬度が最も高いということです。ダイヤモンドは最高の硬度10が与えられています。
つまり宝石同士でこすりつけた場合は、ダイヤモンドは傷つかず、他の宝石が傷つくということです。
異なる宝石はそれぞれ違う場所で保管して下さい。
分散して保管しておけば盗難に遭ったときも一度に全部盗まれることを避けられます。
空気中を漂う埃などはモース硬度7(水晶と同じ)なので、それ以下の硬度も宝石は空気に長時間さらされるとキズがつく可能性があります。窓際にジュエリーを飾っている人は要注意です。
真珠、オパール、サンゴなどの硬度の低い宝石は同じジュエリーを何日も連続して着用するのは控えて下さい。
衝撃に注意する
モース硬度はこすってキズがつかない基準ですが、衝撃による割れやすさは靭性といいます。ダイヤモンドはモース硬度は高いのですが、靭性は低いので衝撃をあてると割れてしまいます。
靭性が低く割れやすい宝石は、落としたり、机の角にぶつけたりしないで下さい。
割れやすい宝石には、オパール、トルマリン、エメラルド、トパーズ、ペリドットなどがあります。しかし、全ての宝石が割れやすいと思っていた方が良いです。
地震などの災害から守るためには頑丈な金庫に入れておけば安心です。
紫外線にさらさない
紫外線は人間にとっても有害ですが、宝石に取ってもやはり有害です。
宝石は紫外線に長期間さらされると変色したり退色したりしてしまう物があります。日光や強い照明の下に宝石を放置しないようにして下さい。
アメシスト、トパーズ、真珠、クンツァイトなどは注意が必要です。
高温にさらさない
ほとんどの宝石は熱によって変質する可能性があります。日常生活では暖房や熱湯などに注意して下さい。
特に有機質の宝石(サンゴ、真珠、琥珀、鼈甲)やオパール、エメラルド、ターコイズ(トルコ石)は熱による乾燥に弱いので、なるべく乾燥させないようにして下さい。
水分は拭き取る
真珠、サンゴや琥珀など有機質の宝石まははターコイズ(トルコ石)、オパールは水分によって変質することがあります。
特にトルコ石は多孔質(スポンジのように小さい穴が開いている)なので水分を吸収しやすいです。
それらを保管するときは柔らかい布で水分を拭き取って下さい。
酸性とアルカリ性に気を付ける
宝石は酸性やアルカリ性の物質に弱いです。また水道水の塩素も影響します。
そのほかヘアスプレー、マニキュア、香水、除光液、温泉やプールも影響します。
また洗剤を使用すると変質することもあるので、洗剤を使用したクリーニングは控えて下さい。
家事などで洗剤を使用するときも外して下さい。また防虫剤と一緒に保管しないで下さい。
特に影響を受けるのが、エメラルド、サンゴ、真珠、トルコ石、ラピスラズリです。