ルビー
コランダムの中で赤色を示すものをルビーと呼び、透明なものから不透明なものまであり、当然、透明感が高く、インクルージョン(不純物やキズなど)の少ない物が高価である。
コランダムは不純物(金属イオン)の違いで色が変わる。
不純物としてクロムが1%混入すると濃い赤色のルビーになる。鉄・チタンが混入すると青色のサファイアとなり、また、クロムが0.1%しか混ざっていない薄い赤色のものを「ピンクサファイア」と呼ぶ。
クロムが5%を超えると、灰色のエメリーという工業用の研磨剤になり、価値はなきに等しい。
品質の見分け方
ルビーの産地にはミャンマーをはじめ、タイやスリランカといった国々があげられますが、その美しさの特徴は
それぞれ異なります。なかでも15世紀に採掘を開始したミャンマー(ビルマ)のモゴック地方は、ひときわ良質のルビー が採れることで知られ、いまでも大変重要な地域です。
このモゴック鉱山で奇跡的な確率で発見される、ずば抜けた美しさを持つルビー。 それが“鳩の血の色”と呼ばれる「ピジョンブラッド」なのです。
産地によって変わるルビーの楽しみ方
ルビーの産地にはモゴックやタイ、モンスーなど様々な地域で産出されていますが、産地によって色や形、欠けやすさやジュエリー加工のしやすさが違います。
例えば、モゴック産であれば他の産地から採れるルビーにはない柔らかな色合いや蛍光性の強さがあり、加熱処理を行わなくてもジュエリー加工出来るのに対して、タイ産であれば色の濃淡が激しく、加熱処理を行わなければジュエリーとして扱いにいくいなどの違いがあります。
どちらの方がより良い悪いという事ではなく、好みの違いによって価値が決まるものです。
一口に赤い宝石といっても、どんな赤い色をしているのかによってルビーの魅力も、合うデザインも他のルビーとの組み合わせ方も変わってきます。
一つの産地にこだわって探すのではなく、様々な産地の石の魅力を感じながら、好みのルビーを見つけていきましょう。