パライパトルマリン
見る人を魅了する美しい宝石。数ある宝石の中でも抜群の希少性と美しさを持つことから大変人気が高く、高額とも言われる「パライバトルマリン」。「パライバトルマリン」とはどのような宝石なのでしょうか?
パライバトルマリンとは?
トルマリンがお好きな方にとっては特別な宝石とも言える「パライバトルマリン」。その特徴はパライバトルマリンにしか見られない、蛍光色のような鮮やかなネオンブルーの色彩にあります。
「南国の海の色」や「地球の青色」と例えられるような独特の色彩と輝きは、一度見たら忘れられないほどの強い印象を残すといっても言い過ぎではないでしょう。
人気と反比例して産出量が大変少ないため、現在上質なパライバトルマリンを手に入れるのは大変困難です。したがって、パライバトルマリンは1カラットあたりの価格が、全てのカラーストーンのなかでも最も高価ではないかと言われるほどの貴重で価値のある宝石なのです。
美しさの秘密は?
パライバトルマリンの美しさの要因は、その鮮やかな「ネオンブルー」の色彩です。この独特のブルーを作り出しているのは、高濃度の銅(約1.3%~)とマンガンイオンです。パライバトルマリンは、その他の同じ種類の宝石類では見られないほどの量の銅が含まれています。
銅は地球の地殻に含まれている鉱物ではありますが、その濃度自体が0.01%と非常に少ない元素であり、トルマリンなどのようなペグマタイト鉱物が銅を含んで鮮やかな色に発色するということは、パライバトルマリンが世に認知されるまでは知られていなかった事実なのです。
さらに、パライバトルマリンの原石となる結晶は大変小さく細いものが大半です。1カラットを超えるような大きさのものが採掘されることは非常に珍しいことからも、大きくて美しいパライバトルマリンは大変珍しく、かなりの高額で取引される宝石のひとつとなったのです。
パライバトルマリンの品質の見分け方
パライバトルマリンの特徴は、その美しい青い色です。中でも、ネオンブルーと言われる美しい青色を持っている石ほど、高く評価されます。次は「ツヤ・テリ感」。「テリ」とは蛍光色のことを指しています。
宝石では重要とされる「内包物(インクルージョン)の少なさ」ですが、パライバトルマリンの特性上、内包物はその美しい輝きを内部から生み出す働きをしていますので、あまり問題にはされません。加熱処理によって、そのカラーをより明るくする加工が加えられることがありますが、やはり非加熱でいて美しい色合いのものほど価値は上がります。
最後に「石の大きさ」です。先に説明したように、大粒のパライバトルマリンの産出量は大変少ないので、大粒のパライバトルマリンは殆ど見かけないと言っていいほど、価値は非常に高いと言っていいでしょう。